関連プロジェクト 「多様な環境放射能問題に対応可能な国際的人材の機関連携による育成」 (国際原子力人材育成イニシアティブ事業)を開始しました。 (2011/10/06掲載)
福島原発事故後の北大工学部における放射線モニタリング状況および Q and A を臨時に公開しました。 (2011/03/30)
エネルギーの継続的供給は人類にとって極めて重要な課題である。 さらに地球温暖化の観点から、炭酸ガスを放出しないエネルギー資源であることが 望まれており、原子力エネルギーは、その観点からも主要なエネルギーとして重要な ものである。 原子力関連研究室では、原子力発電や核融合炉、および関連する放射線・量子ビーム やプラズマに関する基礎について教育し、原子炉工学、核燃料サイクルや 量子ビームによる物質科学、医療応用など、核融合炉プラズマやプラズマを 利用したバイオやナノテクなどに関する研究などを行なっている。
原子力は総合工学であり、広い知識を必要とされる。 そのため、数学や物理などの一般的な基礎科目から、 原子力に関連した基礎科目として原子物理、原子炉工学、プラズマ物理などを 履修することによって、基礎的学力を高めるとともに応用力のある学生を育てることを 目指している。 大学院ではエネルギー環境システム専攻の 3研究室では、 原子力発電システムに関連した研究・教育、 量子理工学専攻 8研究室では 核融合、量子ビーム応用、プラズマ応用の研究・教育を行なっている。 これらの教育と研究活動を通じて、国際的に活躍できる人材を育成する。
全学教育 | 一般教育演習 「地球環境とエネルギー」 | シラバス検索 , 実行教育課程表検索 | |
一般教育演習 「核融合とプラズマ応用」 | |||
科学技術の世界 「地球環境問題と原子力技術・倫理」 | |||
学部教育 | 機械知能工学科 | ||
大学院教育 | エネルギー環境システム専攻 |
シラバス検索
,
実行教育課程表検索
原子炉特別実験(京都大学原子炉実験所)[外部リンク] | |
量子理工学専攻 | |||
研究院・専攻横断型プログラム | 原子力グローバル教育プログラム(原子力GEP)[PDF] | ||
医学物理士・放射線治療品質管理士養成コース[外部リンク] | |||
学外連携 プログラム | 国際原子力人材育成大学連合ネット[外部リンク] | ||
大学連携型核安全セキュリティ・グローバル プロフェッショナルコース | |||
原子力総合技術プログラム |
大学と企業の研究設備を活用した炉心伝熱流動 実習教育と教材作成(北大)[PDF] | ||
拠点ネットワーク活用による原子力材料 人材育成プログラムの強化(室蘭工大)
|
放射性廃棄物を地中に処分する際や原子炉の事故等で放射性物質が環境に放出された場合、 放射性物質の地中での移行挙動を把握することが重要となります。 地中での放射性物質の移行は、大きく分けて、 地下水等の水の流れに乗った動き(移流・分散)と よどんだ水中を濃度が薄まりながら広がっていく動き(拡散)、 さらには土壌成分へ付着して動きが遅延される効果(吸着・遅延)の 3つの現象に支配されます。 私たちは、放射性物質の中でもセシウムに対して高い吸着遅延能力を有する 天然の粘土(ベントナイト、主要鉱物:モンモリロナイト)を研究対象として、 そこでの放射性物質の移流・分散挙動や拡散性を、粘土試料に電流を印加した条件や、 温度、圧縮度、共存する塩の濃度を変えた実験条件下で実際に放射性物質を使って調べています。 また、X線回折法やX線マイクロCT法によって粘土試料の内部微細構造を明らかにすることで、そこでの移行機構の解明をめざしています。
(2011/05/09 原子力環境材料学研究室 佐藤正知、小崎 完)
水素の同位体を燃料とする核融合反応を利用した発電炉は 将来のクリーン基幹エネルギーとして期待されています。 核融合とは水素同位体を超高温まで加熱・プラズマ化し、 さらに高密度状態に閉じ込めることにより 水素同位体同士を反応させるものです。 核融合反応の結果生成したエネルギーを電気エネルギーに変換することで、 発電することが可能になります。 核融合反応の燃料である重水素は海水に多量に含まれるため、 核融合発電炉が実現すると将来のエネルギーに関する不安が一挙に解決します。 私たちは、このプラズマを用いた核融合発電炉の早期実現を目標に、 様々な研究開発を行っています。 例えば、核融合プラズマと容器壁との相互作用を解明し制御することは、 核融合発電炉を実現するために不可欠です。 私たちは核融合科学研究所の大型ヘリカル装置などの核融合装置や、 各種シミュレーション実験装置、表面分析装置を用いて、 この解明と制御に取り組んでいます。
プラズマ壁相互作用模擬のためのイオン照射装置
(2011/05/02 プラズマ物理工学研究室 日野友明、山内有二、信太祐二)
世界で初めてパルスレーザーを超高圧電子顕微鏡に導入することに成功し、 パルスレーザーと固体の相互作用に関して原子レベルで その場観察し解析しています。 また、電子,イオン,レーザー光の マルチ量子ビーム(レプトン、ハドロン、フォトン)を 同時照射することによる非平衡環境下において新たな機能を 有する未知の材料を創製出来る 可能性があることから 博士後期課程の吉田君やMeng君(留学生、中国蘭州大学出身、e3コース)が 研究に取り組んでいます。
レーザ超高圧電子顕微鏡のレーザー光導入部
(2011/02/25 量子エネルギー変換材料研究室 渡辺精一、柴山環樹)