A:放射線によって与えられる人体への影響の指標がシーベルト(Sv)、放射線を出す能力の指標となるのがベクレル(Bq)です。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)放射線は不安定な原子核が壊れるとき(放射性崩壊)に放出されます。 ベクレル(Bq)というのは 1秒間あたりに何個の原子核が壊れるかを示したものです。 どの程度の放射性物質が場所や物質についている(汚染されている)のかを示す値になります。 例えば土地などの汚染の程度を示す 1 Bq/cm2は、 「1 cm2の面積内で1秒当たり1個の原子核が崩壊する」、 という意味になります。また、水道水の汚染レベルを示 すにはBq/cm3やBq/kgといった単位が使われていますが、 これらは体積あるいは重量当たりのBq数を表しています。
なお、Bqだけでは原子核1個の崩壊によって どのような種類やエネルギーをもつ放射線が何個放出されるのかわからないため、 人体への影響を知ることができません。
そこで放射線管理の分野では、ある場所の放射線の量と、 種類、エネルギーを考慮して、 その場所での放射線が人体に与える影響の指標を決めています。 これが、シーベルト(Sv)です。
例えば、自然および飲食から浴びる 2.4 mSvの放射線量のほかに、 一般の方が 1年間で浴びてよい放射線レベルは 1 mSv、 原子炉等の従事者が緊急時に浴びてよい放射線レベルは 100 mSv (今回の事故に限り250 mSvに変更[平成23年3月15日関係省令官報公示])と法律では規定されています。 また、環境放射線などで報道されているμSv/hは線量率という値で、 1時間当たりどれだけの放射線の影響(μSv単位で)を受けるかというものです。 たとえば屋外の線量率が0.01μSv/hの地域で、 2時間の間、屋外にいた場合には 0.02μSvの放射線の影響を受けます。 また、原発周辺の空間線量で”基準値の何倍以上”という報道がされています。 これは“事故前の平常時の空間線量に比べて何倍以上”という意味です。
なお、μ(マイクロ)、m(ミリ)は補助単位で、μ : 10−6(百万分の1)、m : 10−3(千分の1)です。
A:農作物等における基準値(暫定規制値)は、 「このレベルの放射線濃度の食品であれば摂取しても放射線による被害を受けない」 という意味です。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)農作物などについて国際放射線防護委員会から勧告されていますが、 わが国では独自にさらに厳しい制限(さらに安全性を重視している)を設けています。 これが基準値(暫定基準値)です。 この基準を超えた場合に出荷制限、摂取制限されますので、 該当する食品は被ばくを避けるために食べないようにしてください。 ただし、食品衛生法の暫定基準は年単位で継続して放射能を含んだ食品を食べた場合でも、一般の人が健康被害を受けないように決められた厳しい基 準なので、基準値を多少うわまわった物を知らずに食べてしまったり、代替が無 い場合に短期間摂取しても健康被害を受けることはまずありません。
また、福島原発から放射性物質の放出が抑えられた場合、 汚染レベルが下がっていきます。 規制値以下に下がった農作物及び水道水は、摂取してかまいません。 もちろん安全が確認されている地域の場合は、摂取しても問題ありません。
原発周辺の空間線量について、 「基準値の何倍以上」というのは「事故前の平常時の空間線量に比べて何倍以上」 という意味です。
A: 出荷制限および摂取制限されている野菜は、被ばくを避けるために食べないようにしてください。 水道水についても摂取制限がされている場合にはできるだけ飲まないでください。 なお、乳幼児の水道水摂取制限についてですが、脱水症状によく留意して実施してください。 摂取規制されていない、または解除された食品・水道水については、平常時と同様に摂取して安全です。
Q4:水道水の放射性物質の除去に浄水器の活性炭フィルターが有効という話を聞きましたが、
本当でしょうか?
また、水を汲んでしばらく置いておくと、放射性物質が沈殿して上澄みは問題なく使えるとの噂があるが本当ですか?
(公開:2011/03/30)
A:現在問題となっているヨウ素131およびセシウム137は水に溶けやすいことから、 フィルターの効果はほとんど期待できません。しばらく置いておいても沈殿は生じません。 摂取制限されている水道水は摂取をお控えください。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)現在問題となっているヨウ素131およびセシウム137は水に良く溶けます。とくに水道水として運ばれるこれらの放射性物質は最初から水に溶けた状態であると考えられます。従って、微粒子などのゴミを除去するフィルターはほとんど役に立ちません。なお、軟水化処理用のイオン交換樹脂を用いたフィルターであればセシウム137は除去できます。
同じ理由で沈殿の生成も期待できません。ただし、ヨウ素131による汚染の場合、貯めおくことで半減期による放射能の低下が期待できます。例えば、水道水を氷にして(水のままだと衛生状態維持が問題ですので)8日間おけば、放射能は半分になっています。
A:該当する野菜が出荷制限されている地域の場合、その野菜は出荷を控えてください。 該当する野菜が摂取制限されている地域の場合、その野菜も摂取を控えてください。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)今のところ制限にはハウス栽培、露地栽培の区別はありません。 上記のような対応をお願いいたします。 なぜならば、ハウス栽培されたものでも放射性物質が検出されたためです。 なお、線量レベルについてはQ3の詳細説明(PDF)を参考にしてください。
A:摂取制限されている野菜は摂取しないでください。火を通しても放射性物質は変化しません。なお、摂取制限されていない野菜については摂取してもまったく問題ありません。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)摂取制限、出荷制限されていないホウレンソウやかき菜は摂取してもまったく問題ありませんのでご安心ください。 制限されている野菜については、制限が解除されるまで摂取しないでください。 火を通しても原理的には放射性物質は変化しません。高温で蒸散する可能性はあります。 なお、水洗いや茹でることによって、ある程度除かれる可能性はありますが、摂取制限値以下にできるとは限りません。
A:現在摂取制限されている野菜は摂取しないでください。
ただし、間違って市場に出回ってしまったものを摂取しても少量であれば問題ありません。
放射線による障害については詳細説明を参考にしてください。
政府発表および報道であるように、 採取された野菜には場所によって放射性物質による高い汚染が検出されています。 摂取制限されている野菜は摂取しないでください。 万が一、今回問題となっている野菜が出回ってしまって摂取しても、 大量でなければ(非現実な量を摂取しない限り)影響は出ません。 Q3のの詳細説明(PDF)及びQ22の詳細/補足説明を参考にしてください。 もちろん、安全が確認されている地域の場合は、摂取しても問題ありません。 また、事態が収束し、安全が確認された場合は摂取しても問題ありません。
以下、放射線障害について説明します。
史上最悪の事故と言われるチェルノブイリ原発事故でも、一般人に対する放射線による直接的な影響が見られたのは子どもの甲状腺ガンのみです。
放射性物質であるヨウ素131が体内に取り込まれた場合、20〜30%が甲状腺に集積します。
ヨウ素131は主に最大エネルギー0.6 MeVのβ線を放出し、これによって甲状腺が局所的に高い被ばくを受けることになります。
通常、10歳未満の子どもの甲状腺ガン発症率は 100万人に1人程度ですが、
チェルノブイリ周辺30〜300 km圏内では当時10歳未満だった人の甲状腺ガン発症率が1万人に1人程度まで上がったとの事です。
2011年3月25日現在、福島県内(川俣町、いわき市等)で行われた子どもの甲状腺に対するヨウ素131の検査結果を見ても、
原子力安全委員会が定めた 2μSv/hを全員が大きく下回っていました。
(出典:
時事通信 甲状腺被ばく線量、基準値以下=福島・川俣町などの子ども)
チェルノブイリ原発事故では放出された放射性ヨウ素の量が今回の福島原発の事故と比較して桁違いに大きく、
大量の放射性ヨウ素で汚染された牛乳を子どもが摂取したことから甲状腺ガンの多発につながったようです。
現在、日本の原子力安全委員会は甲状腺の局所被ばくとして 50mSvを基準として、
それ以下であれば安全と考えています。
チェルノブイリでは最大 3Sv(= 3000 mSv)の被ばくがあったそうです。
これと比べると今回の福島原発では放射性ヨウ素の放出量も少なく、 極めて安全側に設定された厳しい基準値をわずかでも超えた牛乳に関しては出荷を迅速に停止されたので、 放射性ヨウ素によって小児ガンが目に見える形で増加する事はありえないと思います。甲状腺ガンは死亡率が高くないガンなので、 リスクが無視しえない程度に上がった子どもがいる場合には、 長期的な観察を継続し、早期に対応できるような対応を取ることが考えられます。 また放射性ヨウ素は半減期が 8日と短い事から、 原子力発電所からの放出が止まれば3カ月弱で 1/1000まで減少します。 牛乳の出荷停止はそれ以前に解除され、安心して牛乳を飲めるようになります。
次に半減期が30年と長いセシウム137に関して説明します。 チェルノブイリ原発事故では世界中どこでもチェルノブイリからのセシウム137が測定できるほど莫大な量が放出されました。 セシウム137は半減期が30年と長いものの、体内での代謝のスピードが速く、 摂取したセシウム137が半分になる生物半減期を加味した実効半減期をICRPでは110日としています。 セシウムの場合、ヨウ素に対する甲状腺のような集積を起こす器官は無く、 筋肉に広く分布します。 毎日セシウム137を摂取し続ければ常に体内にセシウム137が存在し続けることになります。 土壌が汚染を受けたチェルノブイリ周辺地域では一般の方はこのような状況に置かれたわけですが、 セシウム137による発ガン率の増加は最初に書いたように観測されていません。
チェルノブイリ原発事故による放射線被害については、 ATOMICA(原子力百科事典) ["チェルノブイリ"検索]に詳しくまとめられています。 事故によって生じた発ガン数の上昇による死者数の増加に関する予測がなされていますが、 モデルを立てて計算する事は出来るが、他の要因の影響が大きいため、疫学調査(病気の原因と思われる環境因子を設定し、 その因子が病気を引起こす可能性を調べる統計的調査)を行っても有意な差が表れないという事だと思います。
従って、今回の事故が収束した後、無用な被ばくを避けるため土壌汚染や食物連鎖による濃縮などについては注意を払い、対策を考える必要はあるものの、チェルノブイリ事故においても明確な健康被害が見られなかったセシウム137によって、放出量の少ない福島原発事故で一般の方の発ガン率が上昇するといった事態は発生しないでしょう。
一般的な被ばくの影響はQ18の詳細説明(PDF)をご参照ください。
A:乳幼児と成人で暫定規制値(放射性ヨウ素のみ)が異なるのは、ヨウ素が甲状腺に蓄積する際の影響/蓄積のされやすさが違うためです。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)ヨウ素は体内に取り込まれると、甲状腺に蓄積される性質があります。子どもの甲状腺は小さいので、同量のヨウ素131の取り込んでも、子どもの方がヨウ素131の濃度が高くなってしまい、放射線の影響が強く出てしまいます。また、子どもの方が細胞分裂が活発なため、放射線の影響を受けやすいとも言われています。 チェルノブイリ事故では大量のヨウ素131が放出されました。しかし当時のロシアでは摂取制限などが厳密ではなかったため、甲状腺の被ばくが大きくなり、甲状腺ガンにかかる幼児が増加したとの報告があります。現在の規制値は、こうした知見に基づき、乳幼児と成人とで異なっています。
Q9:東京の水道水は,乳幼児が飲んでも大丈夫でしょうか? また、幼児の食事を作るために皿を洗ったり、 煮込んだり、米を炊いたり、水道水は大量に使う場合数値的にどの程度であれば問題ないのでしょうか? (公開:2011/03/30)
A:規制値を下回っている場合にはまったく問題ありません。煮込んだりする場合も同様に規制値以下である場合には問題ありません。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)乳幼児に対してはさらに厳しい規制値(成人の3分の1;100 Bq/kg)が設定されています。 これは乳幼児と成人では放射性ヨウ素の摂取に関する影響が違うためです。 ですが、乳幼児に対する規制値を下回っていれば、飲ませてもまったく問題ありません。 また、かなり安全側に設定されていますので、煮込んだりする場合も同様に規制値以下であれば問題ありません。
仮に水道水に乳幼児に対する摂取制限がかかっている場合でも、体内に取り込まない限り洗顔、風呂、皿洗いなどに水道水を使う分には問題ありません。直接飲むものの他、煮炊きや炊飯など体内に取り込む可能性のある水に注意してください。
具体的な数値については、Q3の詳細説明(PDF)を参考にしてください。
A:水道水に関しては影響があると思います。人間と同様の対応にするとよいです。 なお、空間線量については、避難区域及び屋内退避区域以外であれば全く問題ないので、外出を控える必要はありません。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)ペットも大切な家族の一員ですので、人間と同様に対応することをお勧めします。 なお、具体的な線量限度などの指針はありません。
A:テレビや新聞でも説明されていますが、基本的に花粉症対策と同じです。 大部分の放射性物質は「埃」に付着して飛びます。 外出する際は肌をあまり露出させないようにして、マスクや帽子をかぶるとよいでしょう。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)テレビや新聞でも説明されていますが、基本的に花粉症対策と同じです。 大部分の放射性物質は「埃」に付着して飛びます。 外出する際は肌をあまり露出させないようにして、マスクや帽子をかぶるとよいでしょう。 さらに家の中に「埃=放射性物質」を持ち込まないようにすることが重要です。 外から家に戻ったら、玄関の所で外套を叩いて埃を落とし、 玄関に置いたビニール袋に入れるといいでしょう。 次に外に出る際には袋から出して同じ服を使ってもよいです。 また、「埃」なので手洗いやうがいも有効です。 一方、これらの物質は埃にへばりついているので、地面に一番多く広がっています。 もし仮に線量が高い場所に入る可能性があるときは 水で流して除染しやすいゴム長靴などを履くと良いでしょう。 家に入る前にザーッと水をかければ玄関を汚さずに済みます。 被災地では水の入手が困難な事も考えられるので、 その時は紙タオルなどで拭いてもかなり違うと思います。要は埃を取るわけです。 線量率が高い場所では、雨が降ると埃と一緒に放射性物質が落ちてくるので、 その時は外出しない方が良いでしょう。
摂取制限されている野菜は摂食を避けてください。 また、乳幼児に対して摂取制限されている水道水については できるだけ飲ませないようにする必要がありますが、 脱水症状にならないよう注意してください。 脱水症状の恐れがある場合には水道水を飲ませても大きな問題は生じないでしょう。 大人の場合は水道水を飲んでも全く問題ありません。 体内への蓄積についてはQ3の詳細説明(PDF)を参考にしてください。
A:正確な値の測定は難しいです。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)GM型放射線計測器、電離箱型放射線計測機などが入手できれば可能ですが、 校正、バックグラウンド補正などが必要になります。 また、多くの地域の場合、検出されている放射線レベルは微量ですので、 測定は簡単にはできません。 詳細につきましては以下の参考文献をご覧ください。
参考文献: 例えば、放射線安全管理の実際(第2版)、日本アイソトープ協会編、丸善株式会社 (2007)A:現段階では避難指示区域以外にお住いの方は長期的に見ても健康への影響を受けません。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)数値な詳細はQ3の詳細説明(PDF)、Q18の詳細説明(PDF)及びQ20の詳細/補足説明を参考にしてください。
A:屋外に干しても大きな問題はないですが、事態が好転するまで念のため外に干さないというのもよい対応だと思います。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)避難指示区域や屋内待機指示区域の方は屋内で洗濯物を干してください。それ以外のところでは屋外に干しても大きな問題はないですが、事態が好転するまで念のため外に干さないというのもよい対応だと思います。 なお、放射線レベルが通常と変わりないと報道されている地域は屋外に干してもまったく問題ありません。
Q16:雨が降っているときに傘がなく濡れた場合、 あるいは傘をさしていてちょっと体が濡れた場合でも、 その日のうちに必ず入浴して放射性物質を洗い流さないと人体に影響が出るのでしょうか? (公開:2011/03/30)
A:屋内退避区域の方は雨は避けてください。 それ以外の方もできるだけ雨にぬれないよう心掛けてください。 雨に濡れた場合、できるだけ速やかにふき取り、または洗い流してください。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)空間線量レベルが高い地域では、不用意に雨にぬれ続けることは控えてください。 万一濡れてしまっても、できるだけ速やかにふき取り、洗い流せば大丈夫です。 雨に濡れて放射性物質が皮膚についたとしても健康に影響を与えるような量ではないと思いますが、念のためそのような対応をしておいてください。 避難及び屋内退避指示・勧告区域の方は雨の中の外出は出来るだけ避けるようにしてください。
A:大丈夫です。放射線レベルは今のところ平常時と変わりません。 外出を控える必要もありません。 北海道大学工学部建屋屋上の線量率の測定結果でも、レベルの上昇は観測されていません。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)福島第一原発事故以後の札幌の空間線量率は事故以前の平常レベルから変化していません。 詳細については北海道立衛生研究所北海道(札幌市)の空間放射線量率及び蛇口水等の放射能濃度の測定結果をご覧ください。 従って、異常はありません。 なお、私たちは平常時でも自然および飲食から 2.4 mSv (世界平均)の放射線量を受けています。 日本人に限定すれば、年間平均被ばく線量は 1.4 mSvです。 この値を1年間の総時間数(8760時間)で割って、 1時間あたりの線量(線量率)を計算すると、0.16 μSv/hとなります。 この値からも、平常時でもある程度の放射線を受けていることが分かります。
核暴走と大火災のあったチェルノブイリ事故の時と比較して、 高層大気まで輸送される量は極めて少ないと考えられます。 アメリカの一部ではすでに大気浮遊物質中に微量の放射性ヨウ素が検出されたという報告もありますが、 多くは地表付近の風で流れるため、 北海道に到達する途中で大部分が地表に降下すると考えられます。 風向きも常に北海道に向いている訳ではなく、 距離が離れているのでその間に拡散して濃度が低下します。 さらにヨウ素131は8日で半分の量になります(放射性崩壊により数が少なくなる)。 また、放射性ヨウ素は、分子状(I2)および有機ヨウ素(ヨウ化メチル等)の形で存在していますので、 水にある程度溶けてしまいます (アルコールや石油などにはさらによく溶けます)。 そのため、雨によって大気から地表面へと落とされてしまうため、 発生源から遠い場所ではその量は無視できる程度まで減少します。
なお、もともと私たちの環境の中には天然および人工(核実験由来)の放射性物質が存在していますので、 工学部屋上での測定値のようにある程度の線量率は観測されます。 また、その値は地質や気象条件によってかなり変動します。
A:被ばくの影響は、「確定的影響」と「確率的影響」に分類されます 。「確定的影響」はある線量(しきい線量)を超えると発生する放射線障害で、例としてやけど、潰瘍、脱毛、白内障などが挙げられます。 「確率的影響」はしきい線量がないとされる放射線障害で、発ガン、遺伝的影響になります。
A: 出荷制限および摂取制限地域の方は、 被ばくを避けるために制限されている野菜を食べないようにしてください。 家庭菜園で収穫した制限野菜も同様にしてください。 安全が確認されている地域の方は、もちろん食べても問題ありません。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)政府発表および報道であるように、 採取された野菜には場所によって高い放射線レベルが検出されています。 これらの地域では家庭菜園で取れた該当する野菜にも付着している可能性が高いので、 食べないようにしてください。 もちろん安全が確認されている地域の場合は、食べても問題ありません。 また、事態が収束し、安全が確認された場合も食べて問題ありません。
A:放射性物質のためうけた線量が100 mSv未満の場合、 確定的な影響(放射線障害)がでたという報告はほとんどありません。 ガンなどの影響(確率的影響と言います)も実質的には無いものと考えてよいでしょう。 従って、人工的に浴びる放射線量が1 mSv程度以下の場合、全く問題ありません。 ですので、線量率が屋外で10 μSv/h以下のところ(居住している地域はすべてこの値以下です)は問題ありません。 なお、私たちが平常時に受ける自然からの放射線量のレベルは1年間で2.4 mSvです。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)
屋外での線量率を1 μSv/h(今回はほとんどの居住地域でこれ以下)と仮定します。
なお、本事象の場合、放射線を発生する物質が飛散しているという事象ですので、
屋内にいる場合は線量率がほとんど平常時と変わりません。
1日に5時間、1週間当たり5日間屋外にいたとします。
1年間は約50週ですので、1年間あたりに本事象がもとで上昇する線量は
1 [μSv/h]×5 [時間/日]×5 [日/週]×50 [週/年]=1250 [μSv/年] =1.25 [mSv/年]
となります。この場合、前述のように放射線の影響は全くありません。
また、屋外の線量率が 10 μSv/hと仮定した場合でも、 X線CT撮影時の線量(約 20 mSv)よりも低くなります。 X線CT撮影時は一度に線量を浴びますが、 この場合でも健康には影響ありません。 したがって、10 μSv/h以下の地域で通常通り生活しても影響ないと考えられます。
なお、ガンなどの確率的影響についてはQ18の詳細説明(PDF)をご参照ください。
A:このままの線量レベルである場合には、 普通の生活をしていても全く問題ないということです。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)このままの線量レベルである場合には、 普通の生活をしていても全く問題ありませんが、 事態が変化した(線量レベルが変化したなど)場合には、 避難等の対応をする必要が出てくる可能性がありますので、 注意してください。
放射線による影響には「確定的影響(やけどなど)」と「確率的影響(発ガンなど)」の 2種類があり、「確定的影響」に関しては「影響は無い」と言い切れます。 「確率的影響」に関しては放射線を被ばくすると発ガンの確率が上がるという前提で物事を考えている事から、 単純に無いとは言い切れないので「ただちに」という枕詞をつけているのだと思います。
確率的影響についてICRP 60では 1Sv被ばくすると致死ガン発生確率が5%上昇するとしています。 この数字から 100mSv被ばくした場合に上昇する致死ガン発生確率を計算すると0.5%となり、 マスコミなどで保健物理の専門家が言われている値になります。
今回の事故では室内退避や退避の基準、ヨウ素剤の配布などを考えると、 一般の方で 100mSv近くまで実際に被ばくする人はほとんどいません。 子どもの甲状腺ガンなどいくつか気を付けるべき事柄はありますが、 現状の状態より事態が悪化することなく数カ月で終息すれば、 発ガン率の上昇といった事態は発生しません。
また、日本人の2人のうち1人がガンにかかる状況を考えると 喫煙、食生活といった他の要因が大きいので放射線による影響が表れることは無いでしょう。
Q3の詳細説明(PDF)およびQ20の詳細/補足説明もご覧ください。
A:水道水が摂取制限されている地域の場合には、 被ばくを避けるために井戸水もできるだけ飲まないでください。 それ以外の地域の方は飲んでも全く問題ありません。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)詳細についてはQ3の詳細説明(PDF)を参考にしてください。 ヨウ素131の場合、降雨などが井戸水となるまでに長い時間がかかる一方、 半減期が8日程度と短い事から実質的に無くなってしまうことが期待でき、 井戸水のほうが安全とも考えられますが、 放射線の濃度が測定されていないので、摂取は控えるようにしてください。 放射線濃度が分かっていて安全が確認されている水を摂取することが最も重要です。 従って、飲用以外の用途に井戸水を使われることは問題ないと思いますが、 原子炉事故が収束し安全が確認できるまで飲用はできるだけ控えてください。
A:放射性物質が飛散しており人体に影響を及ぼす可能性があり、 無用な被ばくを受ける恐れがあるので、室内にいてくださいという意味です。 短時間の外出は、全く問題ありません
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)詳細についてはQ20の詳細/補足説明を参考にしてください。 現在、原子力発電所から放出されている放射性核種は揮発性の高いヨウ素131が中心でセシウム137も含まれています。 これらは埃に付着して空中を浮遊しています。 従って、空間線量の高い場所では屋根・壁のある室内に退避することでこれらの放射性物質からの被ばくを低減します。 この場合、外気中の埃を室内に入れないことが重要になります。 また放射性核種は埃についていることから一般に地表面の放射線強度が最も高くなります。 従って、室内に入る際には靴や足元についた埃をよく払ってから室内に入ってください。 空間線量の高い地域では、外出時は花粉症対策と同じ様にし、 マスク着用とともに皮膚を出来るだけ露出しない格好を取ることが有効です。
A:一部ですが使われているようです。
原子力安全技術センターが所有するロボットが文部科学省から東京電力に貸し出されているようです。
また100 kg以上の物を運ぶ能力を持ったロボットが米国から貸し出されることになっており、
監視や危険物の発見といった用途に使われるようです。
また質問のイメージとは異なるかもしれませんが、
無人偵察機(グローバルホーク)が原子炉の上空からの状況撮影に活躍しています。
A:福島第一原子力発電所の敷地内で検出されたプルトニウムは国内の通常の土壌に含まれるレベルとほぼ同等です。
放射性物質が放出されている原子力発電所内でこのレベルなので、現状、一般の方がプルトニウムによって健康被害を受ける心配はありません。
プルトニウムはもともと地球上に存在しない元素でしたが、 大気圏内核実験で大気中に数トンのプルトニウムが放出され、 地表に沈降したものが土壌中にわずかに存在しています。 プルトニウム238については最大 0.15 Bq/kg 程度, プルトニウム239, 240については最大 4.5 Bq/kg程度です。
今回、福島第一原子力発電所の敷地内で検出されたプルトニウムはプルトニウム238と239, 240の比率が異なる事から核燃料由来であることが分かっています。
量的にはプルトニウム238が 0.54 Bq/kg, プルトニウム239, 240が 1.2Bq/kg程度と国内の通常の土壌に含まれているレベルとほぼ同等です。
経済産業省、福島第一原子力発電所構内における土壌中の放射性物質の検出状況について
福島第一原子力発電所で使用している軽水炉では、 天然ウランに 0.7%含有されるウラン235を 3〜4%に濃縮して使用します。 残りはウラン238です。 新しい核燃料を入れて運転を開始した時点でプルトニウムは含まれていませんが、 ウラン235の核分裂に伴って放出される中性子をウラン238が吸収し、 β崩壊を2回することでプルトニウム239が出来ます。 運転の終わりのころにはエネルギーの4割程度がプルトニウムの核分裂によって発生しています。
福島第一原子力発電所3号機では、使用済み核燃料の中からプルトニウム239を抽出しウラン燃料に混合したMOX燃料を使った「プルサーマル」を実施していました。 MOX燃料の使用量は548本ある燃料集合体のうち32本です。 従って、今回敷地内で検出されたプルトニウムがどの炉から出た物かはわかりません。
次にプルトニウムの毒性について説明します。 プルトニウムの毒性はウランと比較して短い時間にα線を放出する事から起こります。 α線は紙1枚で止めることが出来ますが、人体の中では 10μm〜40μm程度の距離に 5MeV程度の大きなエネルギーを落としてDNAなどを傷つける事から、体内への取り込みを防ぐことが最も重要になります。 一方、プルトニウムの化学的毒性については他の重金属と同程度なので心配する必要はほとんどありません。
プルトニウムで一番問題となるのは吸引して肺に入った場合です。 この場合、プルトニウムが長期間肺の中にとどまり、 α線による長期の被ばくが発生しガンになる可能性が出てきます。 プルトニウムを取り扱う作業者はこの危険を避けるため、グローブボックスや吸気保護具を使って内部被曝を防ぎます。 実際に肺の中に取り込む可能性があるのはプルトニウムを含んだ蒸気などを吸った場合に限られます。
地表に落ちたプルトニウムは砂埃などに付着した形で吸いこまれることがほとんどであり、 この場合、繊毛活動等によって体外に排出される確率が高く、長期の被ばくに至るリスクはかなり低いと考えられます。 従って、一般の方がプルトニウムを吸引して健康被害を受けることはほとんど考えられません。
一方、食物などを通して口からプルトニウムを取り込んだ場合、消化器官からの吸収率は 0.001〜0.1%程度なので、実際上問題になりません。
プルトニウムの人体に対する影響に関しては下記のホームページに詳しく記載されていますので参考にしてください。
A:昆布やワカメにはヨウ素が多く含まれています。
ですが、いっぱい食べたからといって、
体の放射性ヨウ素(ヨウ素131)を追い出す効果は期待できません。
また、ヨウ素の摂り過ぎには副作用があります。
食物から消化吸収されたヨウ素は甲状腺に取り込まれ、余りは排泄されます。 そのため、汚染されたあとで摂取してもほとんど効果がありません。
一方、先に体内のヨウ素を過剰にしておけば、後から摂取したヨウ素は排泄されます。 そのため、放射性ヨウ素を一定量以上吸入摂取する危険性が予測された場合には事前に安定ヨウ素剤の投与が行われます。 安定ヨウ素剤(ヨウ化カリウム製剤)は 30mgで効果が得られ、 日本での 1回投与量は 100mgです。 放射性ヨウ素の吸入摂取の 24時間前から摂取直後までに安定ヨウ素剤を服用すると放射性ヨウ素の甲状腺への集積を90%以上抑制できます。 また、8時間後であれば 40%の抑制効果がありますが、24時間後では7%に低下します。 効果は1日以上持続します。 安定ヨウ素剤の一般公衆への投与は原則として1回のみで、連用することは考慮されていません。2回目が必要な状況では避難を優先します。 また、40歳以上では放射性ヨウ素で甲状腺ガンの発生が増加しないので投与しません。
確かにコンブやワカメには他の食品に比べてヨウ素が非常に多く、 日本食品標準成分表2010(文部科学省)によれば、 素干しのマコンブ100gあたり240mg、乾燥カットワカメ100gあたり8.5mgのヨウ素が含まれています。 例えば、素干しマコンブ12.5gを食べるとヨウ素を30mg摂取できますが、 前述のとおりあとから摂取しても効果はあまりありません。 また、長期間にわたり過剰摂取した場合(成人で1日あたり2.2mgがヨウ素の摂取上限)、 甲状腺機能低下、甲状腺腫、甲状腺中毒症などの副作用を起こす可能性があります。 この摂取上限は素干しマコンブで1g弱、乾燥カットワカメで26gに相当します。
A:上空に漂っている放射性核種が雨と一緒になって地上に落ちてくるためです。 なお、札幌では2011/4/16に降雨により地上付近の空間線量率が一時的に若干上昇しましたが、 平常時とほぼ同じレベルであり、 検出した放射性核種の量も問題とならないレベルでした。
上空には雨のもととなる水滴や氷の微粒子が存在します。 これらは塵など周りにある物質を芯として作られます。 上空に存在する放射性核種のうち、芯となるものがあれば、水滴などにこの放射性物質が取り込まれることになります。
また、これら水滴や氷の微粒子が上空の空気の流れとともに、漂っていきます。 これらが成長して落下すると雨や雪となります。 雪や雨は途中で、空気中にある塵やガスをくっつけて落ちてくるため、 放射能を持った塵やガスがあると、地上に降る雪や雨が放射能を持つことになります。
このように雪や雨は、上空に漂っていた放射性核種を地上に運ぶ働きがありますので、雨や雪が降ると地上で検出される放射性核種も増え、 結果地上付近の空間線量率が上昇します。
札幌では2011/4/16の降雨によって、空間線量率が一時的に若干増加しましたが、すぐに減少し始めました。 含まれている放射性核種がごく微量であり、また、その後放射能濃度が低くなった雨で洗い流されてしまったためと思われます。 また、この日は、140Ba(半減期:12.75日)などの短い半減期の放射性核種も観測されましたが、極めて微量であり、翌日には見られなくなりました。 この原因も、ベントなどで放出され上空に存在していた微量の放射性核種が雨とともに降ってきたものと思われます。 半減期が非常に短い140La(半減期:1.678日)や129Te(半減期:3.204日)も含まれていましたが、140Laは140Baが、129Teは129mTe(半減期:33.6日)が原子炉の核分裂反応の停止後にベータ崩壊して生じたものと考えられます。
A:内部被ばくも外部被ばく同様シーベルト(Sv)であらわされる実効線量で比較評価します。 内部被ばくも外部被ばくも同じ放射線による被ばくですので、 確定的影響(嘔吐、やけど、短期的な死など)についてしきい値はありますが、 確率的影響(ガン、遺伝的影響)についてはしきい値はありません。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)内部被ばくについても、 外部被ばくと同じようにシーベルト(Sv)という単位を用いて、 被ばくによって生じるリスクを評価します。 この場合、摂取した核種およびその化学状態、放射能(Bq)、年齢、摂取経路(経口もしくは吸引)ごとにあらかじめ求められた実効線量係数を使います。 例えば、ある人がヨウ素131で汚染された牛乳を飲んだ場合の内部被ばく線量(Sv)は、 摂取したヨウ素131の放射能(Bq)に実効線量係数を乗じることで計算できます。 なお、実効線量係数には物理的な半減期に加えて、 体内に取り込まれた放射性物質が代謝などによって体外に排出されて減少する効果を考慮した生物的半減期も加味されています。
こうして求めた内部被ばく線量ですが、外部被ばくの場合と同様に、確定的影響(嘔吐、やけど、短期的な死など)についてしきい値があります。 また、確率的影響(ガン、遺伝的影響)についてはしきい値はありません。 これらの影響を評価する際には、被ばくが特定の臓器に集中する可能性や年齢などに注意を払う必要があるとされます。
A:海産物についても農作物同様、出荷制限の対象となっている海産物(該当する産地に限る)は食べないようにしてください。 出荷規制から外されたものについては安心して食べていただいて結構です。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)海水で検出される放射性物質は大気中に放出されたものが 海に落ちた物と直接海水中に流出した2つの経路が考えられます。 基本的には大気中同様、拡散により希釈されます。 規制値以上の放射能濃度が検出された魚介類については市場への出荷が 制限されます。
出荷規制が外れた物については放射能濃度の測定を何週間かに渡って 継続して行い規制値以下であることを確認してから規制を外しています。 従って出荷制限から外されたものは、安心して食べていただいて結構です。
大気中に放出され海に落ちた放射性物質は揮発性の高いヨウ素131とセシウム137がほとんどです。 他の放射性物質については現在のところ詳細な情報がありませんが、 圧力容器内の冷却に使われた水にはストロンチウム90など他の放射性物質が含まれている可能性が考えられます。
これらのうち、ヨウ素131については半減期が8日程度なので 原子力発電所からの放出が止まって3カ月もするとその放射能は 当初の1/1000程度まで減少します。 さらに3カ月を経過すると100万分の1程度になりますので、 食物連鎖までは心配する必要がないと考えられます。 一方、セシウム137やストロンチウム90は物理的半減期が約30年と長いので注意が必要です。
ただし、セシウム137は 甲状腺に濃縮されるヨウ素とは違い、 内臓などの特定器官に蓄積する可能性が低い事が知られています。 また、代謝にかかわる生物的半減期は人で110日程度、 魚ではさらに短いとの報告もあり、食物連鎖による濃縮はさほど深刻に ならないとされています。
ストロンチウム90は骨に蓄積しやすく、生物的半減期も長いとされています。 ただし、セシウムに比べて水に溶けにくい性質であることから、 セシウムに比べて影響領域は限定されると予想されます。
今後、詳細な分析に基づいて専門家が安全とした海産物については、 安心して食べて頂いて結構です。
A:われわれは年平均で2.4 mSv(世界平均)の放射線被ばくを受けており、それに対する十分な耐性が備わっています。 従って、線量が低い場合、特に意識する事は無いでしょう。 医療診断や治療による放射線被ばくに関しては、それによるメリットとデメリットについて主治医の先生から十分な説明を受けるようにしてください。
[詳細/補足説明] (非表示/表示切替え)われわれの体の中には食べ物からとった放射性物質がたくさんあり、 体重 60kgの人で 6000 Bq程度の放射能を持っていて、 体の内側からの放射線で被ばくしています。 また宇宙線や大地などから放射線による被ばくもあり、それらの合計は1年間に世界平均で 2.4 mSv になると評価されています。 これらの被ばくの影響がないのは、われわれの体に放射線被ばくに対する防御機構が備わっていることを意味します。 一方、被ばくによって嘔吐や脱毛、やけどなどの確定的影響が現れるのは、短期の被ばくに対して、われわれの体の放射線防御機構が追い付かなくなるからだと考える事も出来ます。 そのしきい値は、100mSv以上であり、われわれが普通の生活のなかで自然に受ける被ばく量とは大きな隔たりがあります。 従って、事故や医療でうける被ばくに対して、不要に神経質になる必要はありません。 とくに、医療診断や治療に関しては一般の方でも被ばく線量に関して上限値が設けられていません。 これは診断や治療によって得られるメリットが被ばくによって生じるデメリットより大きいと判断されるからです。 被ばくによって生じるリスクの可能性については主治医の先生と相談されることをお勧めします。